Private jetフライトアテンダントとして地球のあちこちを旅するMJのつれづれ日記。***すべての文章、画像の権利はMJにあり、無断転載を禁止します。***   お問い合わせはmaikojazz*excite.co.jpまで。


by maikojazz

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...思い出した。どちらにせよ、私はほぼ「地図の読めない女」だった。
座って、自分のいる方向と地図を合わせてようやく「ああ、ここね。」と分かる程度なので、歩きながらとか、東西南北を見るとか、そういう高度な技はないのだ。なので、地図を広げて「大聖堂が、こっち」「広場がここで」「ということは、Petite Franceに行くにはこっちの方向」と周りと照らし合わせながらようやく自分の行くべき方向が分かる。これでよく旅人を続けられるものだと自分でも思う。

それでも途中で迷ったので、歩いている人に何度も声をかけて進む。「すみませんマダム、Petite Franceへの道を教えて頂けますか?」「こんにちはムッシュー。Petite Franceへはこの道で合っていますか?」
知らない人に話しかけて道を聞く。自分で言うのもなんだけど、これができる人はどこに行ってもどうにかなるんだと思う(笑)。



Petite Franceというのは、川沿いに古くからの木組みの家々が並ぶスポットだ。といってもストラスブール自体が川に囲まれた島状の街なのだけれど。ドイツとフランスの両方として政治的にも翻弄された場所だけに、人々の話すフランス語はとても聞き取りにくく(つまりParisで聞き慣れた発音とずいぶん違う)、建物もドイツ風。どこのおとぎ話に紛れ込んでしまったのだろうと不思議なふんわり心地よい気分になる。

お土産屋さんにはなぜかコウノトリのぬいぐるみや置物、ポストカード、小物がぎっしり。あとで調べたらコウノトリがシンボルマークなのだそう。ふうん。写真が残ってない(この頃はデジカメじゃなく紙焼きのフィルムカメラを使っていた)のが残念!お店の入り口には、どの店も頭上に鉄製のかわいらしいオブジェを作っている。パンやさんはパン、フォアグラ屋さんはがちょう、レストランはぶどうとパン... 建物の2階以上にある窓にはベコニアを初めとした色んな種類の花が飾られて彩りを添えている。川沿いから一本奥に入った道。それらの建物を眺めながら、ゆっくりゆっくり歩いてみる。「ああ、一人じゃなかったらこんなレストランで食事してみたいな〜」「いつか、誰かと一緒に来たらこの船に乗りたい」そんな妄想をしながら...



(次回に続きます)
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by maikojazz | 2009-05-31 12:21 | 旅先; 西ヨーロッパ
思いつきでパッと出かける旅が好きなのか、もともとの性なのか。
ある時コンビ二で目にした雑誌に、「パリから行く田舎町」という特集があった。パリにはしょっちゅう仕事で行ってるけれど、そういえば田舎町って惹かれる... そう思ってその雑誌を購入、帰りの電車の中で読み始めた。

その当時は都心から遠くに住んでいたので、家までは電車で50分ほどだっただろうか。どういうわけかその50分で私は「よし、田舎町に行こう」と決心してしまった。ちょうど次のNYフライトの後には6日間のお休みがある。
帰宅してすぐに旅行代理店に電話し、パリ経由ストラスブール行きの格安航空券を購入。雑誌に載っていたホテルにもファックスを送る。つたないフランス語で「シャワー付のシングル」とリクエスト。すぐに返事が来て、あっさりオーケー。というわけで、NYから戻った次の日から私はストラスブールに出かけることになった。その雑誌に載っている情報以外は何も知らない町。4日間のフライトから戻ったらすぐにここに行くんだな~と、うきうきして雑誌を眺めながら眠った。



パリで飛行機を乗り継いでストラスブール空港に着いたのはもう夜だった。フランスの東端、ドイツとの国境にある美しいはずの町。空港の前でタクシーに乗り込み、ホテルの名前と住所を告げる。遅くなったけど、とチェックイン。ホテルのご主人が優しく迎えてくれて、「今日はもう遅いから明日から色々観たらいいよ」とガイドマップをくれた。暗くて分からない、観光シーズンを外れていたので静かな町並み。石畳のでこぼこがとても印象的。期待と疲労と不安とがごちゃまぜになったような気持ちで、ベッドにもぐり、その夜はぐっすり。


次の日の朝。ホテルで出される簡単な食事(パン数種類と飲み物、クッキー程度)を済ませ、街に出る。
ストラスブールはわりとコンパクトな町なので、歩いて一周できてしまうような雰囲気だ。まずはカテドラル(大聖堂)を観て、ゆっくりその辺りのお店をひやかしに。ここはクリスマスオーナメントとフォアグラが名産とのこと。残念ながら脂の多い食べ物は受け付けないMJなので、フォアグラは軽く観ただけでふうんと素通り。家族や友人にはオーナメントを買わなきゃ!とうきうき物色するものの、いや待てよ、まだ2日目だからお土産はもっと後で買うべき、と思い直す。


結局そこでハガキだけを買って、更に歩くと広場に出た。
地図を広げるのはいかにも観光客で恥ずかしい。どうせ時間はあるんだからと、かっこつけてすたすた歩いてみた。(見栄っ張りMJ) そこで出会った美味しそうなブーランジェリーで、サーモンとほうれん草のキッシュを買い、スーパーでBadoit(お気に入りの発泡水)を買い、広場に腰掛けて食べながらようやく地図を開く。本当はどこがどこだか分からなかった私も、なんとなく理解ができてほっとしたものだ。


(次回に続く)
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by maikojazz | 2009-05-26 09:59 | 旅先; 西ヨーロッパ
Guamは仕事で行く場所という感覚があるので「旅先」というくくりでは考えていなかった。
毎回空港に着いたら、自分でレンタカーを借りて会社またはホテルに直行。飛行機に載せるミネラルウォーターのボトルやソフトドリンク、pilots用のスナックなんかを買い物するのも、全部自分で運転だ。

朝、起きて朝食を取ってから会社に行くとだいたい18時くらいまでは仕事をするので、日中の陽光を楽しみながらプールや海で泳ぐような、いわゆる旅行客が楽しむような時間はない。ううむ。こうやってあっという間に3年間ここで働いてしまっていた。


ちょっと早く仕事が終わった日の帰り道。ふと見ると、二重になった虹が見えた。うれしくて誰かに教えたくなって、数台前を走っていたロシア人の同僚の携帯に電話。「ね、見える?二重の虹だよ!いい事ありそう」彼女は微笑みを含んだ優しい声で「ほんとうだね」と、共感してくれた。

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たまに、夜のはじまりを眺めてホテルのラウンジでビールを飲む。夕陽を見ながらビールを飲んでばっかり?な私。でも、それが本当に幸せでリラックスできる時間なのだ。仕事を終えた後は別格。やるべきことが多過ぎてover workになって、多くの観光客が過ごすような開放的な気分なんてちっとも持てずに終わっていく一日への、自分なりの「おつかれさま」。


時々、雨上がりの空がものすごいことになっていたりする。

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こんなことがたまにあるから、ストレスだけではない時間を持つことでバランスが取れるから、あとちょっとだけ頑張ろうという気持ちになるのかな。
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by maikojazz | 2009-05-20 22:45 | 旅先; ミクロネシア/ ハワイ諸島
二十代半ばに、ちょっと無茶な旅をした。フライトでLondonから戻った3時間後に、成田からChicago行きの飛行機に乗って、3泊5日のChicagoへの旅。戻って来て次の日、今度はParisへのフライト。若いからこそできたことだけど、その時の私にはちゃんとイミがあった。

滞在していたEvanstonは、Chicago空港からタクシーで40分ほど走った湖沿いの小さな街。
学生もお年寄りも多くてほっとする。あっという間に時間は過ぎて、日本に帰る日の朝。
薄もやがかかって少し肌寒い中をタクシーに荷物を詰める。悲しくてやるせない気持ちで後部座席に乗り込んだ。降り出した雨を窓越しに見ながらため息で涙を抑えていたものの、運転手さんにはそんな私の表情がしっかり見えていたらしい。「Going home?」「Yes」そんなシンプルなやりとりから、なんとなく会話が始まった。

「つらい時ってあるよね。僕も家族から離れてここで仕事をしている。毎日15時間。最初の数ヶ月は家族に会いたくて恋しくて、妻と子供の写真ばかり見ていたよ。一人で食事をするのも寂しくてね。でも、稼がなきゃ仕方ない。そういう時はね、祈るんだ。明日が今日よりもいい日になるように。つらい思いはなくならないけど、毎日がほんの少しずつ良くなるんだよ。眠る前に、お祈りをして、寂しくて悲しくて、でも祈って眠るんだ。」
「うん。。。。私も楽になるかな。毎日ちゃんと仕事をして、感謝してたらいい日が来るかな」
「来るさ!悲しみやつらい思いは一生続かないんだ。この雨みたいにね。」


その頃は、大事な人との別れを経験して何もかもが悲しく見えていた。
「本当に避けたいものからは、ちゃんと向き合って乗り越えるまで逃げる事はできない」そんなことを学んだのもその頃。一人で知らない街の電車に乗って、音楽を聴きながら窓の外をぼやーっと見たり、目的なくふらふらと街を歩いたり、近くの大学キャンパスに入り込んで湖畔のベンチでサンドイッチをかじったり。そんなふうにして過ごした。東京にいるのがしんどくて、ただ違う場所を見たくて。


そうして、Chicagoからまた成田に戻る時に、この運転手さんの言葉があった。まるで前から用意されていたみたいに。Evanstonというマイナーで小さな街からChicagoまでのほんの短い時間だけど、この運転手さんに乗っけてもらったのは偶然じゃないような気持ちになった。

空港に着いて、荷物をケアしてもらった後に「ありがとう」を言いターミナルに向かいながら、心の中には彼の言葉たちがずっと温かく沁みていた。きっと二度と会わないけれど、きっと何度も思い出すと思う人。もう感謝を伝えることはできないけれど、何度もありがとうと思う人。


旅を続ける人には、ほんのたまにそういった出会いが待ち受けているのだと思う。
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by maikojazz | 2009-05-13 11:53 | 旅先; 北米
朝、時差で早く目覚めたのでお散歩に出てみた。7時台なのに既に太陽は元気に輝いている。
珍しい花や、水辺や、どこを見ても目に入るヤシの木を眺めて、緑のなかで深呼吸。一息ごとに身体の疲れが取れて、元気がみなぎっていくような気持ち。


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東京にいるときはつい、休みだと思うと遅くまで寝てしまう。悪い癖だ。でもこういう自然がたくさんの場所で早朝に散歩をするのはとても気持ちがいい。うむ、これからは気持ちを改めて早起きしてみようかしら。朝の散歩の楽しみを知ったなら出来るかも知れない...。







一日の中で暑い時間帯には、ビーチやプールには行かずに車でお出かけをする。
特に目的がなくても、お昼を食べた帰りにぷらぷらとお買い物に足を伸ばしたりするのも、いい。

どこの国でも場所でも、スーパーマーケットでお買い物をするのが好きだ。
「どこでも同じじゃない、どこが楽しいの?」と聞かれたこともあるけれど、全然同じなんかじゃない。それどころか、かなりエキサイティングだ。笑


ひとつひとつ棚を眺めて「へぇ〜」と手に取って眺める。その国と地域の文化がぎっしり詰まった、いわば宝箱のような場所だと私は認識している。ハワイの場合はというと。
例えばお酒。少なくとも日本には置いてないCaptain Morgan(spiced rum)やMALIBUのトロピカルフルーツ味。


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その他にもMAUI RUMと書かれたハワイ産のラム酒だったり、ハワイの海洋深層水を使って作ったオーガニックウォッカなんかも置いてある。お酒の好きなMJは、ここで眺めるだけでハッピーになれる。
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どこからの移民が多いかでも、スーパーの品揃えは違う。ハワイには日本の移民が多いので、フツウに日本食のレトルトやお弁当も売っているし、割り箸なんかも簡単に手に入る。コナでは生食用のまぐろ、海苔の佃煮やレトルトカレー、はたまたお寿司用の簀巻きまで売っていた。


お買い物したものを部屋に置いて、ちょっと太陽の翳った16時くらいからプールサイドで本を読むか、部屋で昼寝をする。どちらも怠惰でものすごく、気持ちがいい。


そんな一日の終わりにはまたちゃーんと(?)外で、ビール片手に夕日を眺める。
忙しい日々だもの、たまにはそういうのも許してもらえる気がする。
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by maikojazz | 2009-05-07 15:44 | 旅先; ミクロネシア/ ハワイ諸島

第七十回 Kona, Hawaii -2-

このKona tripで私は新しいFAのAさんを訓練している。機内での動きは初めての人には確かに分かりづらいものがある。私も最初のフライトでは何をしたら良いのか分からず、訓練教官のLitaに頼りっぱなしだったもの。

保安リーダーでもあるPilotのSが一緒にcrewとして飛んでいるので、滞在中に訓練ができる。「明日、午前中にマニュアルの読み合わせと説明をして、その後ホテルのプールで着水時の訓練をしようか」ということになった。筆記用具と飲み物を持って、ホテルのロビー(と言っても奥半分はバルコニーなので広々としており、ゲストが好きにrelaxできるスペース)で待ち合わせ。




非常用装備品の呼び名と用途、機内における設置場所。緊急時の指示は誰が誰に行うか、などなどをマニュアルをめくりながら1時間ほどミーティング。最初は晴れていた空がいつのまにか薄暗く、雨が降って来た。表で遊んでいたすずめたちが、すぐそばの椅子に停まって雨宿り。


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プールに移動し、水の中で救命衣を着用する訓練も終わって、ちょうどお昼。Captain Hのお気に入りの場所でランチをしようということになり、みんなでドライブ。Konaから30分は走ったかな?古き良きアメリカ、と表現したくなるようなのんびりとしたダイナーに到着した。



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Konaの道路は広くて信号がなくて、とにかくまっすぐ続いている。さすがBig Islandという呼称だけある。





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ランチのピークより遅い時間帯なのでお店は空いていた。地元の人たちが集まって食事をゆったりと楽しんでいる。風が通って気持ちのよい店内。アメリカンな雰囲気で思わず大きなハンバーガーにダイエットコークを注文(こんな食事はMJとしてはかなり珍しい)。そして、運ばれて来たのを見て驚愕...

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味はとても美味しかったので、ぱくぱく頂いてほぼ完食!ああ、本当におなかいっぱい... 夜は食べなくてもいいくらいだ。







みんなとは一旦別れてそれぞれの午後を過ごし、夕方はホテルのプールサイドに再集合。大好きなコロナビールを飲みながらお喋りしていると、ちょうどサンセットの時間。


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... ほらね。やっぱり「他には何もいらない」気持ちになる。





しばらく太陽を見送って、crewと別れて屋内のバーに移動。オープンエアの開放的なバーで、せっかくだからとマイタイを飲む。なぜか和傘の飾り付き(笑)。


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(次回に続きます)
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by maikojazz | 2009-05-02 17:19 | 旅先; ミクロネシア/ ハワイ諸島