Private jetフライトアテンダントとして地球のあちこちを旅するMJのつれづれ日記。***すべての文章、画像の権利はMJにあり、無断転載を禁止します。***   お問い合わせはmaikojazz*excite.co.jpまで。


by maikojazz

<   2009年 08月 ( 5 )   > この月の画像一覧

西ヨーロッパ数カ所を毎日のようにフライトするtripにて。
成田からロンドンに向かう機内、オーストラリア人のpilot Bがギャレイで作業する私に寄って来て言う。「僕、実はロンドン観光をしたことがないんだ。MJ、明日はいかにもロンドン!っていう場所に連れてってよ」

「いかにもロンドン... 色々思いつくけど、好みがあるだろうし、逆にこれだけは!っていう場所はあるの?」考えながら聞くと、本当にベタに「ロンドン塔と、バッキンガム宮殿」という返事が返って来た。なるほど。「多分、ホテルからバッキンガム宮殿はすぐそばだから、まずはロンドン塔を見学しましょうか」と提案し、もう一人のpilotと一緒に翌日早めの出発をプランすることに。



次の日は、9日間のtripで唯一オフ。Mayfair地区のホテルから出てすぐカフェで遅めの朝食を取ってから、バスでロンドン塔方面へ。二階建てバスの二階、最前列の席に座っておのぼりさんぽく街を眺めながら移動する。曇天が常のロンドンの空はこの日も例外なく灰色で、でもロンドン塔見学にはいいムードだね、なんて笑う。適当にこのへん、と降りてから更にちょっと歩いてロンドン塔に到着。入場料15ポンドを払って中へ。


f0183347_1054748.jpg









パンフレットを片手に写真撮影なんかもしながら歩く。角を曲がると、身体と声のとても大きな守衛さんが「Welcome to Tower of London! ここで施設のことを少し説明しよう」と説明を開始。子供たちのグループが面白がって寄ってくる脇で、私たちも彼の説明を聞く事に。

f0183347_17474052.jpg




「向こうに見えるのが○○タワー、△△が入っておる。あそこには時計台がある、あのタワーは何だか分かるか? ...最後に見るであろう□□タワーを過ぎると、反対側にかの有名なロンドン橋だ。この不気味なタワーにいる幽霊たちが君を捕まえなければ、最後には美しいロンドン橋の風景を楽しむことができるだろう」と、子供たちを怖がらせるように大きく目を見開いて語る守衛さん。
「本当にいっぱい幽霊がいるらしいよ」と、隣で説明を聞いていたpilotがひじで私をせっつく。「ふふ、不思議はないよね」と私も静かに笑い返す。







学生の頃にBrightonに留学した頃から数えきれないほど何度もロンドンに来ていたのに、こうしてロンドン塔の観光をするのは初めてだった。塔はひとつではなくいくつもの塔がそれぞれ名前を持って存在してるのね... と歩きながら感心する。ここはもともとは英国王室の住居であり、造幣局や天文台としても機能し、のちには政治犯などを幽閉し処刑する処刑場でもあった。同時に軍隊の武器を保存する倉庫塔も(MJにはあまり興味のない分野だったけれど、オーストラリア空軍出身のpilotsは時間をかけてゆーっくり熱心に見学していた)。




「私はここをゆっくり見たいから、1時間後に待ち合わせね!」と、pilotsと一旦別れて一人で歩く。輝かしい宝石ばかりが集められた美しい博物館のような塔で、歴代のお妃さまや女王さまが実際に身につけたというティアラや首飾り、そして世界最大のカットという「The Great Star of Africa(偉大なアフリカの星)」カリナン一世を見学。こんなに大きなダイヤモンドが存在するなんて... さすがに展示品はレプリカなのかも知れないけれど。
薄暗く紺色のビロードで囲まれた厳かな雰囲気の部屋で、見事に輝く大きな宝石ばかりを眺めていたら自分の瞳もキラキラになっちゃうような気持ちになった(笑)。




(次回に続きます)
[PR]
by maikojazz | 2009-08-31 17:56 | 旅先; 西ヨーロッパ
北米やヨーロッパ、アジアのいくつか(ソウルや香港など)ではほとんどの場合、private jet専用のターミナルやラウンジがある。つまり、お客様はもちろん私たちcrewもそういった専用のラウンジを通過して飛行機まで移動するのだ。時にはラウンジさえ通過せずにホテルから飛行機の下まで直接行けたりもする。もちろん、面倒な荷物の保安検査などは一切ない。


中には、民間機が運航しない時間帯(夜間、早朝)にターミナルに入って飛行機まで移動する事もある。そんな時にはこーんな風景が。いつも人で溢れるターミナルも、がらーん、と。

f0183347_16212457.jpg







しかし、成田や羽田は不便だ。ターミナルに到着した後は民間機を利用する一般旅客と同様に保安検査に並び、ターミナルを通過した後に延々バスに乗ってようやく機側まで到着する。もちろん、お客様も。Private jetはまだ一般的に知られていないのと、規制がとても厳しいこともひとつの原因だけど、お隣の韓国や中国は「どういう人たちが国にお金を落としてくれるか」を十分に分かっているような待遇。本当に余裕のある人たちが使うprivate jetを、民間機とはきちんと線を引いて扱ってくれている。日本もどうにかならないものかしら?









お客様が話す言語、住む地域、好みなどに合わせて新聞や雑誌を選ぶのも、仕事のひとつ。

f0183347_1683347.jpg



ワインが好きな方には高級ワインのカタログ。馬主だったら馬の雑誌。または船や飛行機のカタログもわりと好まれる。女性にはゴージャスなジュエリー雑誌(そして世界の高級リゾート情報誌も)。



どの国にどんな名前の新聞があるか、というデータベースは持っているものの、やっぱり現地のハンドラーと呼ばれるスタッフに聞くのが一番。ビジネス関係の団体が搭乗するtripに、たまにおかしなゴシップ新聞が入っていたりもするので、そんな時はそっと返却してしまうけれど。






一度、あるお客様(東南アジアのビジネスマン)の情報を調べているとオーストラリアの大学を卒業していることが判明した。たまたま香港にいた私は、輸入食料品を扱うスーパーマーケットでオーストラリアのスナック菓子を数種類用意し、機内に置いておいたところ当人は「あれ、こんなのがある!懐かしいなあ〜、僕はオーストラリアに長く住んでいたんだよ」と顔をほころばせてそのスナックを口にしていた。
でもまさか「あなたの情報を調べました」と言うのも失礼なので、「そうですか、喜んでいただけて光栄です」とただ微笑んだけれど。(ちなみにそのお客様に私は「オーストラリア人?」と聞かれた... やっぱり私の英語には英豪寄りの訛りがあるらしい。)そうやって、こっそり得た情報をサービスに生かすのがprivate jet crewの仕事のひとつでもある。決してグラマラスなだけではなく、日々の地道な努力や作業が、実際にお客様をお迎えしてから見送るまでの十数時間に凝縮されるのだ。





ということで、ちょっとだけお仕事の内容紹介でした。Captain Sはいつも私を見ると深々とお辞儀をしてくれるので、私も礼をするとさらに深くお辞儀... いつも3-4回のお辞儀を笑いながらし合う、陽気なcrewの写真。

f0183347_16263840.jpg

[PR]
by maikojazz | 2009-08-24 16:29

第八十八回 Enjoy me

オーストラリアのシドニーに到着してすぐに近所のスーパーマーケットに行った。
そこで見つけたのがTim Tamの特別仕様?思わず買ってしまったシリーズ。
中身は普段のものと同じ、甘くて濃厚なミルクチョコとビスケット。


f0183347_11331094.jpg


「私をほしがって」
「私を愛して」
「私を楽しんで」

こんな直接的な表現がかわいい。不思議の国のアリスにも「Eat me」と書かれたクッキーが出て来た(それで彼女は大きくなったり小さくなったりした)。

Tim Tamは美味しいので思わずもうひとつ、と手が出るのだけど、実はすっごいカロリーの持ち主。気をつけなくちゃ(笑)。
[PR]
by maikojazz | 2009-08-19 11:37 | 旅先; オセアニア
夕方の街は、ちょっと寂しくて人恋しくなる。一人で歩くよりも、好きな誰かと一緒にいるのが似合う時間。

f0183347_13573569.jpg


f0183347_1359537.jpg








今度は必ずここで食べてみよう、と覗いてみていたポルトガル料理屋さんや、派手な外見に入るのをためらってしまう中華レストランを横目に、ゆっくりと歩く。


f0183347_1431022.jpg


f0183347_143236.jpg














セナド広場のはしっこにある「順義」でミルクプリンを食べる。ここは有名なのかな?日本人もいたし、地元の人ではなさそうな中国系の若者たちもいた。ふるふるでシンプルなプリン。小さい頃に母親が作ってくれたような、懐かしい感じだ。

f0183347_14102160.jpg
f0183347_14103165.jpg
f0183347_14104247.jpg











路地裏、という雰囲気の素敵な街角に迷い込んだら、そこは表通りでマカオ土産として売っているお菓子の製造工場のようなエリアだった。アーモンドの昔懐かしい感じの型抜きクッキー。ついお店の人に「写真撮っても、いいですか?」と話しかけて、ちゃっかり試食のクッキーも頂きながらしばし見学。

f0183347_14165295.jpg


f0183347_141798.jpg


f0183347_1417219.jpg






初め口に入れた時はぼそぼそして「むむ?」と思ったけれど、すぐに素朴な甘さとアーモンドの香ばしい香りが広がって、もうひとつと手を伸ばしたくなるような味だった。気に入って、3袋ほどお土産に購入。ありがとう、と工場を離れて歩き出すと数件先にはエッグタルトの製造場所!ふふふ〜ん、とまた甘い香りに吸い寄せられて足を止める食いしん坊MJ。


f0183347_14243564.jpg


f0183347_14244515.jpg




結局ここでも2つ食べたので、きちんとした夕食を取らずにおなかいっぱいになってしまった。大人なのに。今回も文化と歴史を紹介するはずがスイーツ紹介で終わってしまう、マカオでした... 汗
[PR]
by maikojazz | 2009-08-12 14:30 | 旅先; 東アジア
前回の記事を書いた後に、「アズレージョって、何?」という質問があった。
アズレージョとはポルトガル特有のタイル画で、「アズール」つまり青、の語源通りに青一色だったり他にも色がついていたりする。マカオで見つけた私のお気に入りのアズレージョは、これ。場所は... 秘密(笑)。

f0183347_1684984.jpg







マカオにはカジノが多く、ひょっとすると2泊程度の旅行をカジノ三昧で終えてしまうこともできるかもしれない。ラスベガスよりも大きなお金が動いているというから驚きだ。
個人的にはそんな新しいマカオの顔よりも古い部分が好きなので、敢えてカジノには行かずいわゆる旧市街を散歩することにしよう。


ポルトガルの統治があったとはいえ、植民地であったわけではないマカオ。それでも中国に返還された際には熱烈な「おかえりなさい!」ムードがあったに違いない。中国の様々な省がその記念にマカオに送ったとされるオブジェや記念品をまとめて展示している博物館へ行ってみた。


f0183347_16164034.jpg
f0183347_16165855.jpg
f0183347_1617158.jpg


詳しくないので分からないけれど、この絵が気に入った。描かれている人たちの顔つきや民族衣装が色々でぐっとくる。「みんな、一緒だね」っていうメッセージ?おかえりなさいの文字と共に。






セナド広場にある聖ドミニコ教会に入ると、それまでの喧噪が一瞬にして静寂に変わる。

f0183347_16345890.jpg






中にはひざまずいてお祈りする人、静かに椅子に座っている人、観光客も多い。邪魔をしないように歩いてみる。

f0183347_16354880.jpg



f0183347_1636720.jpg
f0183347_16362821.jpg




ぐるりと一周して、回廊に出る。クリーム色に白をあしらった優しい雰囲気の壁に、濃緑の窓枠がなんともヨーロッパを思い出させる。

f0183347_16442943.jpg




(次回へ続きます)
[PR]
by maikojazz | 2009-08-06 16:45 | 旅先; 東アジア