Private jetフライトアテンダントとして地球のあちこちを旅するMJのつれづれ日記。***すべての文章、画像の権利はMJにあり、無断転載を禁止します。***   お問い合わせはmaikojazz*excite.co.jpまで。


by maikojazz

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(前回からの続きです)

そうやって到着したニース。2泊の間に色々な所にお散歩をした。


Promenade des Anglaisから旧市街に入り、迷路のようにくねくねした路地(ひさしをつけているせいもあり、薄暗い)を歩く。南仏らしい陶器の黄色やグリーン、ブルーが可愛いお店。南仏のトレードマーク?のせみ模様バッグやふきんが並んでいる。

オリーブの量り売り、オリーブの形をしたチョコレート、マルセイユの石けん。所狭しと並ぶ店先には、観光客も地元の人々もお買い物に来てあれこれ品定め。



サラヤ広場に出る。
店じまいを始めた花市場の脇に、パリに行ったら朝昼晩問わずに毎回のように足を運ぶベーカリー兼カフェ「Le Pain Quotudien」を見つけた。ここではサラダを頼むとおかわり自由でパンが付いてくる上に、朝食の時間帯は数種類のジャムが自由に楽しめる。色の薄い木目のカントリー風店内にはパンとコーヒーと、ほのかな木の香りが漂っていて、それがとても落ち着く。

ここでカフェクレームとケーキを食べて、エナジー補給完了。この日はシャガール美術館に行きたいと思っていたので、ホテルで教えてもらったバスに乗って丘の上の美術館へ。




運転手さんにフランス語で「すみません、シャガール美術館に行きたいので降りる場所を教えて頂けますか」と頼み、後ろの方の席へ。窓から街を眺め、歩く人々を眺める。20分ほど乗って「こんなとこで迷ったらもう帰れないかも」と心配になるくらい街から外れたあたりでようやく運転手さんが「マドモアゼル、ここだよ」と知らせてくれた。ほ。

多分こっち、と見当をつけ、すれ違う人に「シャガール美術館はどちらですか?」と聞きながら美術館に到着。ここはシャガールが旧約聖書のイメージをいくつも絵画に残し、聖堂のステンドグラスとグランドピアノの蓋の裏側(つまり、蓋を開けた時に少しだけ見える場所)も手がけた、唯一無二の美術館だ。良く手入れされた庭にはオリーブの木が生えていて、太陽と風をたくさん受けて輝く姿が印象的な美術館。


じっくり1時間半以上を費やしてシャガールに浸る。ああ、もっとしっかり聖書の内容を知っていたらきっともっと違うものが受け取れるのに!ヨーロッパの宗教画を見るたびいつも思う。




すぐ近くにマティス美術館もあったので行こうと思いつつ、ぐったり疲れて今回はパス。
ホテルで教えてもらった町なかの旅行代理店で、次の日に移動するミラノまでの電車のチケットを受け取って、シンプルにパンとチーズ、少しのワインで夕食。ホテルの部屋で食べるのは少し味気ないので、浜辺で海を見ながら。寂しさと、自由さを味わいながら帰り道には葉書をたくさん買った。心の中にいる家族や友人たちを思ったら、ちょっと寂しくはなくなる。
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by maikojazz | 2010-07-19 15:35 | 旅先; 西ヨーロッパ
ブラジル人の元同僚、マルちゃんは料理の上手な男の子。ある時、長い旅の途中でロンドンの彼らのおうちに泊めてもらった。


キッチンのテーブルに私を座らせ、自分はワインを飲みながらサラダや炒めものを作っている。一緒に行って観たTate modernのフリーダ・カーロ展の感想を、また彼女の壮絶な人生のことを話し合いながら、私はワインとオリーブをつまむ。


パンと一緒にマルちゃんお手製の食事を頂いて、満たされたおなかと心で最後の一杯を飲んでいたら「明日MJが飛行機の中で食べるサンドイッチを作ってあげようね」と再び彼が席を立つ。



次の日の早朝、私は南仏のニースに出発した。一人で大きなスーツケースを転がしてヒースロー空港へ。ターミナルが4つ(当時)もあるので間違えないか、寝不足もあり不安になりつつどうにかbmiにチェックイン。成田以外の免税店は見慣れないので興味深く覗くけど、日本に帰るのはまだまだ先な上にニースでお土産を渡す相手もいない。




まだ人気のないターミナル。椅子に座り、マルちゃんが心を込めて作ってくれたサンドイッチを食べたらちょっと涙が出た。一人旅を決めたのは自分なのに、大人なのにこんなことで泣くなんて。でも、それまで数日過ごしたロンドンでの賑やかな時間とキッチンでしょっぱい生ハムをパンにはさんでくれるあの姿を思うと、胸にぐぐっと波がよせる。





機内で熟睡して少しすっきりした頭で、パリ以外のフランスに初上陸。曇り空がほとんどのロンドンに比べると、ニースは太陽がさんさんと輝くまぶしい場所だ。


空港からはバスに乗り、ニース駅まで揺られる。駅から徒歩5分ほどでホテルに着くはずだけれど…、思ったより道がたくさんあって方向音痴な私は地図が役に立たない。そばにいたタクシーの運転手さんに乗せてもらえないか聞くと「すぐ近くなんだから歩け」と。むむ、確かに(笑)。

駅に戻り、案内所でホテルへの道を聞いて歩いてみたら倍の10分かかったものの、無事にホテルに到着。一番の目抜通りでもある海岸沿いからは少し奥にある、L'hotel les cigalesの看板。





チェックインを済ませて早速、海岸沿いPromenades des Anglaisから旧市街をお散歩。ロンドンでは秋の装いで長袖を重ねていたのが、ここでは水着姿の人もいてびっくり。

浜辺でお母さんと息子が座って遊んでいたり、太陽を反射してきらきらの水面の手前に青と白ストライプのパラソルが差してある風景を見るだけで、来た甲斐があったと思えるくらい気持ちがほぐれる。

日本ではもうあまり見掛けないローラーブレードを履いて駆け抜ける人、手押し車に体重を半分くらい任せてゆっくり歩く人。それぞれのスピードで、ニースの海を見ながら風を受けている。




あぁ、私は良いところに来たな、と思った。


(次回に続きます)
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by maikojazz | 2010-07-08 23:13