Private jetフライトアテンダントとして地球のあちこちを旅するMJのつれづれ日記。***すべての文章、画像の権利はMJにあり、無断転載を禁止します。***   お問い合わせはmaikojazz*excite.co.jpまで。


by maikojazz

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ご存知のように、空港を街の中(またはすぐ近く)に作る事はなかなか難しい。福岡空港や、中規模までのプライベート機しか降りられないLAのサンタモニカ空港のように、なかには繁華街から近い空港もあるけれど、成田も羽田も、そして海外の大きな空港も大概は、町外れに位置している。



フランス・パリのシャルルドゴール空港も同じ。世界中に多くのファンを持つ花の都パリ。その空の玄関は、Roissy en Franceと呼ばれる小さな村のすぐそばにある。



他の渡航先同様、バブル期には繁華街から近い立地のホテルに滞在できたエアラインのキャビンクルー(いわゆるCA、キャビンアテンダント、またはFA、フライトアテンダント)も、会社のコスト削減に伴いみな空港のそばにステイホテルを持つようになった。私たちのエアラインも、パリのステイホテルはRoissy en France(ロワシー村、と私たちは呼んでいた)に。

Roissy en Franceにはホテルが沢山あり、クルーだけでなくフライト乗り継ぎの人や予算のあまり多くない旅人が泊まるので村はいつもそれなりに人がいる。村の住人より断然、ホテルの宿泊客が多いと思われる。たいてい私たちはオフの日に、いくつかの周辺ホテルを循環するシャトルバスに乗って空港に行く。空港からは薄緑色のRoissy busと呼ばれるバス(胴体が普通のバスの二個分で、長〜い)に乗車し、パリのオペラ座付近で降りて花の都を散策する(このお話はまた別の機会にしようっと)。でも、時々は疲れてしまい、時差と筋肉痛の残る体を休めるべく、村に残るという選択もする。




私たちのステイホテルにはロビーの脇にパブがあり、ビールやワインと共につまむ食事が提供される。しかし揚げ物やクリームたっぷりのこってりしたものは日本時間の午前2時や3時にはあまり食べたくない。そこで、私たちクルーは半分はげたお化粧のまま(そしてロングフライト後特有の赤い目をして)ロワシー村に食を求める事もしばしばある。


ホテルを出てひたすら左に進み、標識に沿って右に折れると、見えてくる小さなロワシー村の"繁華街"。パン屋さんでほうれん草とサーモンのキッシュや、ツナのサンドイッチを買った後にいつもの「コンビニ(なぜかクルーの間でこう呼ばれていた)」へ。おじさんはクルーの到着時間を知っていて、ちゃーんとお店を開けて待っていてくれる。飛行機の到着が送れたり、デブリと呼ばれるフライト後の話し合い(反省会?)が長かったりすると「今、着いたの?今日は遅かったね」と話しかけてくる。フランス人のクルーにそう言うと「私はそんなこと言われたことない、きっと日本人が好きなのよ」と一蹴されたので、その愛らしいしつこさ?はあまりフランス人受けがよくないのかも。

その「コンビニ」には、野菜や果物が売っているので私はいつもプラムやオレンジ、リンゴなどを買って部屋に置いていた。水のボトルは1.5リットル。日本円で40円くらいだ。その他にクッキーやチョコレート、プリンなどの甘いものをしっかり買う。


バス停の脇には花壇があり、いつもきちんと世話されている。可愛らしい季節の花たちが、風にそよいで通行人の目を楽しませてくれる。そのまままっすぐ進んだ突き当たりを右に行くと、小学校だ。子供たちが遊ぶ声、運が良ければ歌声も聞こえてくる。


町の郵便局には良く訪れた。いつも行くと数人が列を作っていて、何故か皆さん用事が長い(笑)。ようやく自分の順番がくると、心の中で練習したフレーズ「日本に出すハガキ代はいくらですか?」と聞いて、まとめて切手を6枚買うのが習慣だった。



気の合う同期や、年の近い先輩と何度も行った村一番?の人気レストランが、「Aux Trois Grourmands」。ガレットとクレープが中心のお店だけれど、なぜかアメリカのダイナーみたいにハンバーガーとフライドポテトなんかもあり、なぜか美味しい(笑)。今思い出すとスイスあたりにあるロッジを彷彿させる店内はいつも薄暗くて、でもお客さんたちがいっぱいでがやがやと賑わっている。仕事帰りのエアフランス地上係員たちもよく、IDカードをぶら下げたままワインと食事を楽しんでいる。ガレットは元々はブルターニュ地方のものらしいけれど、ロワシー村のガレットもすごく美味しい(笑)。かりっとしながら部分的にはもちもちしたガレットに挟まれたハムや卵、トマトにチーズ。白ワインやシードルを飲みながら、フライト中にあったあんな話やこんな話を仲間とする。国際線CAの悪いところは、海外のステイ先で他に日本語を理解する人がいないのを良い事にけっこう聞かれたくない話を開けっぴろげにしてしまうところかも。。。




ロワシー村に滞在する人はパリを旅する日本人のごくごく一部だと思うけれど、空港のそばにはこんな愛らしい田舎町があることを知らせたくて、記事にしてみました。



あぁ、なんだかまたここのガレットが食べたくなってきたなぁ。
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by maikojazz | 2011-04-21 23:38 | 旅先; 西ヨーロッパ