Private jetフライトアテンダントとして地球のあちこちを旅するMJのつれづれ日記。***すべての文章、画像の権利はMJにあり、無断転載を禁止します。***   お問い合わせはmaikojazz*excite.co.jpまで。


by maikojazz
昨日の朝。平和な眠りから覚めて、まだぼやーっとベッドにいたころ。
携帯が"通知不可能"の表示とともに鳴る。嫌な予感、と出るとやはり会社から。
「明日からチャーター」...「それ、私が飛ぶの?」「もちろんあなたのtripよ」...

というわけで、いま台北にいます。明日からも、毎日アジアを回ります。
あれこれのアレンジや買い物や荷造りで昨日の予定は全てつぶれ、22日に日本に戻るまでの数々の約束に「ごめんなさい!」と連絡を入れてばたばたと出発するような状況は初めてではないけれど、、どうしても好きになれない。この「チャーターが急に決まってから出発するまでの時間」の焦り具合、ばたばた具合、なんだか私らしくなく落ち着かなくて不安で... 特に今回は夕方まで旅客数が確定しないという異例のケース。つまりオーダーする食事や飲み物の量も確定できないし、アメニティなどのお買い物もできない。普段のフライトでは3-4日前にオーダーを確定するのに。会社には「9名様フルを想定して準備進めちゃうからね!」と若干無茶な報告。
(結局私の読み通り満席の9名様だったので、結果オーライだけど)



しかし、しょげていてもしかたない。楽観主義の私は台北に到着後、ケータリングのアレンジのち追加の買い物などを済ませた後にささーっと観光を楽しんだ。それが、この101ビル。

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ちょうど午後の光がビルに射していて、逆光の部分にいた私の位置からは綺麗に写真を撮ることができなかった。電光掲示板が31℃を示し、アスファルトにはさらにぎらぎらと太陽が照りつけていたけれど... よりよい写真が撮れる光の方向を求めて、思い切って101ビルの周りを一周してみることにした。




意外に面白い、市庁舎前の風景。黄色いタクシーがなんだかNYとかぶってる?
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やたらに長ーい信号待ちでふと向こう側を見ると、なんとチェスの駒が!しかも1本倒れてるし。
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... そうして撮れたのが最初のとこれ。。
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思わず他の写真も撮れて、ちょっと得した気分でようやく101ビルに入館。エスカレーターできょろきょろ回りを見つつ、5階の展望台入り口でチケットを買ってエレベーターに乗ると、、、なんと37秒で89階の展望台に到着。。一人なのに「わーーーーぅ」と感嘆の声をもらす私。



高いところからものを見るのには、悪い意味で慣れてしまっているのかもしれない。周りがゆっくり時間をかけて、ミニチュアになった町を眺めているのに私は15分で飽きてしまった... そんな自分がつまらないなーと思いながら、"sky cafe"というスペースに座り、水を飲みながら母にはがきを書いて投函。
 


ちなみにこんな風景でした。うん、とっても、綺麗なのに。

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# by maikojazz | 2008-09-16 21:22 | 旅先; 東アジア

第四回 ホーチミン

ある時、チャーターのお客様からこんな依頼を受けた。
「9名の旅客全員が機内で布団を使って眠れるようにアレンジしてくれ」と。
むむ。機内にはセミダブル程度のソファーベッドが2つ。

お客様は、身体の大きなロシア系の男性ばかり。しかもそのtripのスタートはベトナムのホーチミン。私は民間機でホーチミン入りし、別なクルーで別なルートを飛んで来た飛行機にジョイン、その後ロシアのウラジオストックまでお客様を迎えに行くというフクザツな乗務方法だ。日本で布団を買って持っていくことはできないし、収納場所の限られた機内では、基本的に2-3組のシーツと枕カバーしか置かないので予備はない。
結局、会社に「前々日入りさせて下さい」と頼み、空いた一日でホーチミンのデパートに布団と枕とカバーを買いに行くことにした。
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一通り買い物を終え、レモンやチーズ、各種ジュースといった機内用の食料品もついでにスーパーマーケットで購入し、山のような荷物を滞在ホテルに届けてもらえるよう手配をした後、おなかが空いていると気づいた。すぐそばには手軽なフードコート。そりゃ、行くしかないでしょう。

ぐるり一周して品定めのち、ベトナムの国民食といっても過言ではないフォーをいただくことに。牛肉入りの「フォー・ボーを下さい」と頼む。
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必ず付いてくるライムをたっぷり絞り、好みでレモングラスやミントといったハーブ類、もやし、生の唐辛子も加えて頂く。だしがきいていて、米粉でできた麺はあっというまに優しくおなかへつるつると入っていく。ああ、アジアのごはんはほっとする。


言い訳ではないけれど、このフォーはさほど大盛りではなかった。
食べ終わった後にふと横を見ると、大学生くらいのカップルが美味しそうな春巻を葉っぱに巻いて食べていた。頭ではなく胃が反応する瞬間。

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普段あまり揚げ物を好むタイプではないのに、この春巻はペロリ。。。




満たされたおなかで少しだけお散歩。


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いつまでたっても運転手の来ないシクロタクシーや、




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のんびりおしゃべりをするココナツジュース売りのおばちゃんたちを眺めながら、





初めてここを訪れた時の衝撃や、戦争の跡や、ここ数年で日本人観光客も増えてどんどん変わっていく街のことを思った。いいことも、悪いことも、世界のことを両方知りたい。その上でその国を好きだといえたら素敵だ。




... そして、ロシア系のお客様たちは派手な宴のあと見事に全員パンツいっちょで、私の買ったお布団でお休み下さいましたとさ。
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# by maikojazz | 2008-09-13 13:10 | 旅先; 東南アジア

第三回 Hermitage museum

7月のハイシーズンだし、エルミタージュ美術館だもの、行列も仕方ない。普段は行列を見ただけですぐに諦める私だけれど、この日は覚悟の上「暑い、暑い」とぬるくなったペットボトルの水を口に含みながら、50分ほど並んでようやく入館した。

建物の中に冷房はきいてなくとも、重厚な造りだけに外の太陽熱は入ってこない。その涼しさと薄暗さが心地よい館内をゆっくりと進む。


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おそらくここに住んでいたであろう人たちの肖像画を眺めたり...




上品な赤に豪華な金の間と、それに付随する装飾や家具との調和に感心したり..
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ボス!?であるピョートル大帝の間で「いや、こんな席は... 落ち着かないでしょう」と心の中で思いつつ、玉座の美しい細工や、負けずに緻密な床の模様を眺めたり。
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時間をかけて見学したためか、この頃にはpilotsはすっかり飽きて別行動になっていたので、私はひとりで休憩がてらここに座り、ぼーっと天井や壁を眺めながら想像しました。

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きっとここで舞踏会が開催されて、見知らぬ人と恋に落ちたり策略に翻弄されたりの色んなドラマがあったのだろう... 蠱惑的な微笑みと共に交されるとろりとしたお酒、とか、初めて参加する女性の何ヵ月も前からの衣装準備とどきどきな気持ち、とか。



歴史への興味は、想像力の増加とともに楽しみが倍増する気がする。「隠れ家」という名の美術館で過ごした一日、そんなことを思いました。
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# by maikojazz | 2008-09-11 00:17 | 旅先; 東ヨーロッパ

第二回 St. Petersburg

ロシアに初めて行った時。
斜めに帽子をかぶった入国審査のお姉さんが妙に色っぽくて、強く印象に残った。
さらさらの金髪に薄い鳶色の瞳、官能的な厚い唇。彼女はニコリもせずに淡々と仕事をこなし、睨まれてるのかただ見てるのか分からないぎりぎりの視線で私にパスポートを返してくれた。ボディコンとも取れるほどの制服はミニスカート。Pilotsはホテルへの送迎バスに乗るなり「入国審査の女性を見たか?あの視線が...。そして短いスカートはあれでいいのか!」と困惑の笑顔。女性の私でも「お?」と思ったのだから彼らは尚更だろう。

たまたまかも知れないけれど、ロシアの女性でにっこり冗談を言うようなタイプには出会ったことがない。昼間でもビール片手にたばこを吸いながら歩くお国柄、見た目は怖いほどに美しくワイルドな人たち。しかし、決して感じが悪いわけではない。いざ話しかけると決してとっつきにくいというわけではなく、シャイだったり、朴訥だったり。みんな違って、みんないい。の心境。

さて、今日のお話はロシアの中で最も美しい町と言われる、サンクトペテルブルグ。
サンクトペテルブルグでは、建物が左右対称であることが美徳と聞いたことがある。その証拠?がこれ。

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空港からホテルに向かう途中で現れた、左右対称の道路と建物たちだ。



「血の上教会」と呼ばれるロシア特有の玉ねぎ型の屋根を持つ教会は、左右対称ではないけれど...いいんですかね?
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幸せなことに、私たちクルーの滞在ホテルからHermitage 美術館は徒歩圏内だったので、お昼ごはんの後の散歩がてら行ってみることにした。

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中の様子はまた次回のブログでアップします。というわけで、第二回目の投稿にして続き物を作ってしまったMJですが、お楽しみに!笑
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# by maikojazz | 2008-09-10 00:38 | 旅先; 東ヨーロッパ
まえがき

仕事のおかげで本当によく旅をしている。
この9年間で何度?数えきれない。最初の5年半は国内航空会社の国際線でフライトアテンダントをしていたため、ほとんどの場合パスポートにスタンプも押されなかった。それでもざっくりと計算すれば「5年半の間、6日に一度の出国」で... だいたい330回。

今の仕事は、航空会社ではなく個人所有の飛行機を管理する会社での、同職。
肩書きが同じとはいえ、勤務内容はかなり違ったものになるけれど。外国の会社というのもなんだかまったく違う。そこでは私が「外国人社員」だ。オーナーのフライトの他にチャーターでも飛ぶため、例えばインドネシアのデンパサールからニュージーランドのオークランドへ、または香港からインドのムンバイ経由でドバイまで、といった面白い路線を乗務することもしばしば。北米やヨーロッパを5日間毎日移動したり、かと思えばモルディヴで8日間まるまるステイしたり。定期便とは違い、チャーターしたお客様の都合で飛ぶのがプライベートジェットでのフライトスケジュールだ。この仕事に就いて早くも2年半になる。

...そんなわけで、約9年間の「職業、旅人」はまだまだ現在進行形。
そんな私の、旅先でのニュースや感じたこと、ごはん、お買い物、また東京に戻って思うことを書いていこうと思う。


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第一回の投稿を記念して、今日の「旅先」は...お気に入りの場所の、マカオ。
最近はVIVA Macauというマカオの航空会社が直行便のチャーターを期間限定で飛ばしていたりもしたけれど、基本的には香港から船に乗り換えて1時間ほどの旅。通りの名前や道路標識が漢字とポルトガル語で表記されている、不思議で心地よい情緒を持つところだ。


マカオの繁華街とも言える「セナド広場」から10分ほど奥に歩く。登り斜面がきつくてへとへとになるころに、突如目の前に現れるのがこれ。建物表面だけが残されているSt. Paul聖堂の跡地。ちなみにこれ、世界遺産。

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夜になるとライトアップされて。デートスポット?
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そして、旧市街に入って奥まで歩くと現れる、幻想的な町並み。
マカオというと色鮮やかなカジノばかりがクローズアップされがちだけど、実はこんなに美しい町並みもたくさんあるのです。

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ポルトガルの影響を濃く残すマカオでは、ふとした裏道で色鮮やかなアズレージョのモザイクタイルを見つけたり、食べ物も洋の東西を問わない様々なものが楽しめたりする。これは私の大好きなエッグタルト。

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2ヵ月半きちんとした休みなく飛び回って疲れ果てて、ようやく日本に戻れて落ち着いた今日この頃だというのに、こんな記事を書いていたらまた旅に出たくなった。やっぱり私は職業、旅人だ。
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# by maikojazz | 2008-09-09 09:52 | 旅先; 東アジア