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Private jetフライトアテンダントとして地球のあちこちを旅するMJのつれづれ日記。***すべての文章、画像の権利はMJにあり、無断転載を禁止します。***   お問い合わせはmaikojazz*excite.co.jpまで。


by maikojazz

第百十九回 Johannesburg, South Africa -後編-

世界一治安の悪い都市という声もあるヨハネスブルグ。私たちcrewも会社から「できるだけホテルの外に出ないように」という指示を受けた。



ホテルから外に出ずに行けるように配された通路を通り、Montecasinoと呼ばれるカジノ場へ行ってみることに。入り口にはホテルと同じように荷物検査とX線の検査がある。幸いキャプテンたちも私と同様にギャンブルには興味がないので、入り口からカジノコーナーには行かずに店舗街へ。南アフリカだけでなくアフリカ諸国で取れるという様々な石が、日本では考えられないような値段で売っている。私もローズクォーツやターコイズ、はたまた見た事のない夜空のような美しい石(今もゴールドのチェーンにつなげて愛用している)なんかもまとめて購入。数件先のお店で待っていたキャプテンたちと合流し、さてディナーへ。


「肉、って感じのごはんを食べたいよね」と話すオーストラリア人のキャプテンたち。「何でもいいよ、野菜があれば」と後を追う。イタリアンワインの美味しいお店で、サラダと前菜をシェアして大好きなラムを頂く。意外なことにラムは南アフリカでも人気の高い、普遍的なお肉だという。ワインをグラスで頂いた後、「一本をシェアしよう」と太っ腹な(文字通りおなかも太い)キャプテンRがごちそうしてくれることに。ほんわり酔いが心地よく、ごきげんでホテルまで歩いて帰った。ここにいる限りは危険な町とはとても思わないけれど。。。







次の日。朝6時に起床し、「動物は、安全だから」といたずらに笑うキャプテンたちに付いて国立公園へのサファリツアーに行くことにした。いいのかな?ホテルの外に出てしまって…と戸惑う私を安心させるかのように肩をぽんと叩いて、キャプテンBが私の先を歩く。外で待っていたのはトヨタの大きなバン。もうひとつホテルを回って総勢10名ほどになった私たちは2時間ほど車に揺られ、Pilanesberg国立公園に到着。入り口周辺にたくさんの出店があり、木彫りの動物やアフリカのカラフルな布が売られていた。


「ここの動物は全て野生です。ライオンやチーターは夜行性なので、姿を見れなくても保障はないよ」というガイドさん。キャプテンR、キャプテンBと私の3人でひとつのサファリカーに乗る。さあ出発。でも窓のないこの車、冬にはちょっと寒すぎた!鼻水が出てきたキャプテンBに、ティッシュを渡す(笑)。
2人にはさまれて座る私は「いざ動物がかかってきても一番にはやられない」という彼らの思いやり?のもと。背がとても高くておなかがぽっこり出ているキャプテンRは肉食動物にとって一番食べがいがあり、もうフライトがないのでいざという時は進んで犠牲を払ってくれ、なんて毒舌なキャプテンB。




3時間半の寒いツアーでぶるぶるになりながらも見た野生動物は、象にいのしし、ヌー、かば、バッファロー、ジャッカル、そしてお昼寝しているライオンなど。バンビのようなのもいた。しまうまが道路を渡る姿を「これが本物のzebra crossing(横断歩道のこと)だ!」と皆で笑う。

同じ敷地内のロッジでブッフェをたっぷり頂いた後、あまりアフリカっぽくない観光に連れて行かれ(豪華なホテルや人工砂浜付きのスイミングプール、別なカジノなど)、「もう帰ろう」と誰かが言い、また2時間かけてホテルに戻った。




また次の日にはこのtripを終えるキャプテンRと、この先のフライトで給油とクルーチェンジをするモルディブに移動し再びジョインするキャプテンBとお別れし、ホテルでオーダーするケータリングを考えたり次のルートで会うキャプテンたちと合流。

首都プレトリアから1時間ちょっとのMpumalangaという場所に日帰りフライト。ここでは空からふと窓の外の地面を覗いた時、深い緑のジャングルが目に入る率が高い。その風景があっという間に海になり、小さな島々が見えてきた。モルディブ。残念ながら私はこのまま通しでフライトを続ける。キャプテンは交代で、見慣れたキャプテンBがちょっと日焼けしてまた飛行機に乗り込んできた。さよなら、南アフリカ。またいつの日か。
by maikojazz | 2010-04-01 20:15 | 旅先; アフリカ