Private jetフライトアテンダントとして地球のあちこちを旅するMJのつれづれ日記。***すべての文章、画像の権利はMJにあり、無断転載を禁止します。***   お問い合わせはmaikojazz*excite.co.jpまで。


by maikojazz

第三十一回 Delhiにて

ほんの少し北上しただけでも季節感はがらっと変わる。ムンバイでは朝も夜も暑くて風が吹くのをありがたく感じたのに、デリーは朝晩がぐっと冷える。ホテルの部屋からは大統領官邸の屋根と、もやに包まれたデリーの夕日が見える。


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到着してシャワーを浴び、ラウンジでcrewとKingfisher beerを飲んだ。ほどよくリラックスしてベッドに入りうとうとし始めた22時、携帯が鳴った。お客様だ。フライト時間と行き先の変更をご希望とのこと。
電話を切り再びデスクに向かい、彼らの希望をスケジュールセンターにメールし、返信を待つ。

北米やほとんどのヨーロッパでは、制約が厳しくないので(特にアメリカ合衆国はprivate jet専用の空港が多数存在するのでだめと言われることはまずない)、お客様のフライト変更希望はほぼ100%叶う。しかしインドというのは、制約の多い日本よりもさらに色々ややこしい。軍事施設の滑走路を使うこともあるので、訓練の時間帯には離着陸も全くできなくなる。近隣諸国の上空を飛ぶ場合は更に大変だ。ミャンマーやパキスタンのOver flight permit(上空飛行許可)も降りるのに時間がかかるから。
それらを考慮して、できるだけリクエストには答えられるべく私たちも努力するのだ。


「残念ながらこのオプションは無理ですが、こちらなら大丈夫です」
「●時から○時で空港がクローズなので、出発可能なのはこの時間とこの時間です」
そしてお客様からの別な打診をスケジュールセンターに連絡... 部屋から出ることも躊躇したけれど、20分だけごめんなさいと心で謝って、ラウンジで朝食を取った。
(結局食事中にも携帯に連絡があり、もごもごしながらお客様と会話したけれど)


そんなこんなで、結局落ち着いたのは午後4時。旅客数が変わるので、手配していた機内食も量を変更すべくホテルと話し合う。次の日の出発は朝5時なので、もう外出する余裕はなくなってしまった。仕方ない、お仕事だからね。
ホテルの2階にはお土産屋さんや売店が入っている。そこをぶらぶらしてみた。


100%シルクのショールや小物をたくさん売っているお店。布がいっぱい。ふらりとお邪魔してみた。



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カシミール地方から出稼ぎにきているという若い男の子が店番しており「押し付けないから大丈夫、座ってゆっくり好きなものを選んで」と勧めてくれた。
おしゃべりをしながら山のようにあるシルクのショールを選ぶ。日本のこと、カシミールのこと、インドのこと。彼らはモスリムだったので、私がドバイで作ったアラビア語で名前を記したネックレスも読んでくれてびっくり!そういえばこういう月型の飾りもモスリムだものね。



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さて、最後にお会計...と言っても言い値で買ったらおばかさんなので、がっつり値切る。姉にいいかな?と思ったショールは3分の2の値段にした。15枚まとめて買ったシルクのショールは、元々かなりお得な値段だけれど「Flight attendantの口コミってすごいんだよ、だから私に安く売ってくれたらみんなに宣伝してあげる」「ブログにも載せるから」など笑顔ではっきりと値切った。最終的には15%ほどしか安くはならなかったけれど、約束通りここに載せてみようかな(笑)


New Delhiのメリディアンホテル2階
[The Noble House]
ObaidさんとAdilくんのお店です。


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「僕たちの仲間がやってるお店に、お茶を飲みに行こうよ!」と勧められて、そのまま数件先のカーペットやさんに移動した。そこでも「彼女はお店を紹介してくれるんだって!」「じゃあ、写真を撮ってくれ」... ということで、こんな写真も。



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J社のcrewがよくここを訪れるらしく、壁にはJ社のカレンダーがかかっていた。

一瞬のふれあい、きっと二度と出会うことない人々との心通う会話。ありがとう、楽しかったよとそこを去った後、私はインドを恋しく思うだろうなと感じた。



***追記******************************************
ムンバイの銃撃テロについてニュース報道がありました。たくさんの死傷者が出たこと、カシミール地方のイスラム教徒による犯行だったということも知り、この記事を書こうか迷いました。しかし、悪いことの側面にもこんなふうに優しい人たちがたくさん存在することを伝えたく、結局投稿を決断しました。
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by maikojazz | 2008-11-27 13:55 | 旅先; 西アジア